業務基本の三本柱「ホウレンソウ」の1つである報告業務。口頭で上司に業務進行などを報告する場合もありますが、文書でまとめるケースもあります。報告書を書く際は、どんな点に注意して書けばよいのでしょうか? 今回は、ぜひとも押さえておきたい報告書の基本についてご説明します。

悪い報告書の例

「こんなものじゃダメだ」と上司からダメだしをもらう報告書。その悪い例をいくつか見ていきましょう。

分かりにくい

「結論は?」「趣旨は?」「そうなる根拠は?」報告書を受け取った上司から、立て続けに質問をされたことはないでしょうか? 報告書は、冒頭の部分でどんな内容であるのか明確化するのが好ましいです。

曖昧な表現が多い

曖昧な記述や、抽象的な意見や結論で終わる報告書もNG。情報や意見がいくら正しいものであっても、具体性に欠けたり、裏付けとなるデータがなかったりすれば説得力を持ちません。

構成が悪い

起承転結の構成を無視した報告書は論点がどこにあるか分からず、読み手を引き込めません。どうすれば読み手に分かりやすく伝わるか、構成をきちんと考えることも大切です。

報告する人

読みやすい報告書

実際に読んでみたら分かる様に、最初に結論が出てくる文書ははっきりしています。冒頭で、「この報告書は○○について書かれているのだな」という結論が見えてくると、理解も進み、最後まで丁寧に読んでもらえます。状況や背景、根拠となる裏付けは、その後で説明すればOKです。

結論に至るまでの経緯や、裏付けとなるデータはなるべく数値化します。「今月は雪の影響もあり、大きな損失がありました」より、「雪の影響で、今月の売上は○○円、先月より△△%ダウンです」と記すと、どれくらいの影響を受けたのかが明確に分かります。具体的な数字やデータが共有できれば、目標も設定しやすく、講じるべき対策も見えてきます。

報告書は、読み手の立場になって書くのが基本。読む人に伝わらなければせっかくの情報も無駄になってしまいます。価値のある報告書にするためにも、読み手目線で書くことを意識して下さい。