コールセンターがもっとも大切にしている指標の一つに、応答率があります。お客さまからのコールに対し、どれくらい応答できたかを表すのがこの数値です。お客さまの満足度を推し量る基準にもなるわけですが、コールセンターではその課題をどの様に分析し、対策に生かしているのでしょうか?今回は、コールセンターにおける応答率の重要性について考えてみます。

コールセンターで応答率が低い原因は?

「ただいま電話が混み合っています。しばらく経ってからお掛け直し下さい…」コールセンターに電話をしたことがある方は、1度はこのセリフを聞いたことがあるかと思います。電話がつながらない原因は、単純に混み合っているだけかもしれません。しかし、もっと根本的なところで課題を抱えている可能性も考えられます。たとえば、次のようなものが挙げられます。

  • オペレーターの在籍人数が足りない
  • 電話が集中する時間に、席を立つことが多いなど、スタッフの動きが効率的でない
  • クロージングが上手くいかず、1人の顧客と長時間話し込んでいる

この様に、応答率が低いコールセンターでは、人手不足の問題や、業務体制の不備、スタッフのスキル不足など、さまざまな原因が考えられます。まずはその原因を突き止め、それに見合う有効な対策が求められます。

統計をとって分析

コールセンターにおける応答率改善の第一歩は、統計リポートの作成です。どの時間に一番電話が取れない状況を作っているか、統計データを抽出することで隠れた課題を探っていきます。「その時間はどのスタッフが何分話していた」「後処理に手間取った時間帯は?」など、そこから状況に応じた有効な対策へとつなげていきます。

大切なのは、時間ごと、スタッフごとのリアルタイムでの状況分析です。午前中に統計データを出して応答率の低い時間帯、スタッフを把握し、午後にその改善策に取り組むというフローが理想的です。

原因を突き止め、受付可能なオペレーターの体制を構築することが、応答率改善の最大のポイントであり、顧客満足度を向上させるための必須条件といえるでしょう。

統計による分析