現実的にクレームをゼロにすることは不可能といえます。だからこそ、クレームはあるものと想定してその対応策やマニュアルを事前に準備することが大切です。しかし、そのようなマニュアルがなくても、コールセンターのオペレーターはクレーム処理が比較的得意と言えます。コールセンターのオペレーターが普段の業務で、どの様なクレーム対処法を実践しているのか、いくつかご紹介しましょう。

姿勢は背筋を伸ばしてシャキッと座る

オペレーターはクレーム対応時にはしっかりとした姿勢で応対しています。「電話口での対応だから、姿勢は関係ないでしょ?」と思われるかもしれませんが、いい加減な姿勢で対応すれば、言葉使いなどにも表われます。

逆にしっかりとした背筋を伸ばした姿勢にて対応すると、より素直に誠実さを伝えることができるのです。不思議なことに、怒り心頭のお客さまも電話応対している対応方法に関して敏感で、オペレーターの態度を見抜けることがあるのです。そのため、オペレーターは常日頃から背筋を伸ばし、正しい姿勢にて電話応対を行っています。

オペレーターが心がけている、お客さまを相手にするときの基本的な姿勢

  • 背筋を伸ばし、正しく座る
  • 脚や腕を組まない
  • ボタンやネクタイに乱れはないかきちんとチェック

これらの姿勢はクレーム対応以前に、接客業務の基本的な姿勢として心がけたいものです。日常的な応対業務からこれらの基本を徹底していれば、適切な処理と再発防止につながるはずです。

腕を組む女性

(こちらは、してはいけない見本を表しています)

気持ちを表情に出さない

姿勢と同じで、表情は電話の向こう側には伝わりません。厳しい言葉をぶつけられて嫌な思いをするかもしれませんが、そんなときでも決して表情に出してはいけません。常に冷静な気持ちを失わず、平静を保って落ち着いてお客さまの言葉に耳を傾ける必要があります。

その時に大切なのが、お客さまの立場になって考えること。そうすれば、相手がなぜ怒っているのかの理解にもつながり、自分本位の感情を外に置くことができます。自分を抑えて、相手の気持ちに添った対応をするのが務めです。

その時にオペレーターが取る行動というのが「手鏡」を見ることです。これは客観的に鏡に映った自分の姿を見ることで、どんな表情で電話に出ているかを見つめ直し、笑顔を取り戻す努力を行うための対応方法です。

何について謝っているのか、はっきりする

クレーム処理というと、真っ先に謝罪の言葉が連想されると思います。しかし、むやみやたらに謝罪の言葉を並べてみても、機械的に謝られている様で、逆に気持ちを逆なでしてしまうことも。なぜこの様なクレームが発生したのか、お客さまの話の中から冷静に分析し、問題のある部分にのみ謝罪して、善処策を同時に伝える様にしましょう。

これらオペレーターが心がけているクレーム対処法は、どの業種でも通用するはず。ぜひ参考にしてみて下さい。