少ない投資で、効率性を上げながらいかにサービスのクオリティを確保するか。これはコールセンター運営の至上命題といっても言い過ぎではないでしょう。そのためには、効率性や生産性、パフォーマンス能力を数値化し、適性評価のシステムを確立することが重要。今回は、コールセンター運営の客観評価に欠かせない評価指数について、いくつか取り上げてみます。

CPC(顧客1人当たりのコンタクト率)

顧客総数に対し、コールセンターへのコンタクト回数が占める割合をCPCといいます。たとえば、200万人の顧客を抱えるとして、その企業に年間20万コールの電話があった場合、CPCは10%。経営側はこの数値を見て、「来年はCPCが8%になる様クオリティと効率性を上げよう」と判断します。カスタマーセンターやお客さま相談窓口などのコンタクトセンターの場合、よい商品・よいサービスほど、問い合わせも少なく、コール数は安定するからです。

CS(顧客満足度)

お客さまの満足指数を示す数値をCSといいます。いわゆる顧客満足度です。CSを推し量る方法には、自社によるミステリーショッパー(モニタリング調査)もあれば、各調査機関を使っての評価方法もあります。顧客満足度を向上させることで、リピーターを確保し、さらには友人知人への紹介アクションへとつなげていく。つまりは、「顧客ロイヤリティの育成」を視野に評価していくことがポイントです。

CV(コール価値)

簡潔に説明すれば、総売上額をコール数で割った数値です。CVが高ければ高いほど、苦情や問い合わせが少なく、売上も高いと判断できます。つまり、CVは商品・サービスの品質を示すデータともいえるでしょう。これは、単純にコール対応をよくする、という意味ではありません。対応の結果として、どの様なサービスの価値創造につなげるか、が大切です。

クレームを受け、問題点を正確に把握し、原因究明と再発防止に取り組む。このプロセスを完結させてはじめて企業全体のサービスクオリティも向上するといえるでしょう。CVを上げることが目的ではなく、理想のサービスを実現するためのひとつの手段、という言い方もできます。

前回の「コールセンターの運用状況を把握するための方法」に続き、ここまでお読みいただき、ありがとうございました。

また、関連する記事として「コールセンターにおける指標の利用価値」を更新しております。あわせてご覧いただければ幸いです。

コールセンターの評価指数